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なぜ今、外国人整備士か

経営視点での考察

なぜ今、外国人整備士の
採用を進めるべきなのか?

日本の構造的な人材不足は、もはや避けられない現実です。この状況下で、他社に先駆けて外国人材採用に踏み出すことが、なぜ貴社の将来を左右する一手となるのかを解説します。

自動車整備士不足は全国的な社会課題であることは明白であり、解決のめどは立っておりません。職種としての人気低迷により、日本人のなり手がピーク時よりも半減した結果、有効求人倍率が5.45倍の完全な売り手市場となっており、その需給バランスが緩和される要因は見受けられません。

自動車整備士の採用が困難となると、未経験の日本人を一から育成することが次の選択肢となります。しかし、求職者側の選択肢が非常に幅広い中で、整備士職を選んでもらうことが第一のハードルとなり、仮に選んでもらえたとしても、長期的な育成の負担が事業者にかかります。

そのような状況において、外国人を受け入れるという第三の選択肢を検討する事業者が増えてきていますが、現時点でそこまで踏み込めている事業者はまだ少数派です。しかしながら、日本人の労働者人口が今後毎年50万人規模で減少していくことが確定的である中、結果として多くの事業者がこの選択肢を取ることになると想定されます。

データで見る、日本の構造的な整備士不足

自動車整備専門学校入学者数の推移

出所:文部科学省、全国自動車大学校・整備専門学校協会

図表2:有効求人倍率の比較

出所:Jobtag(厚生労働省) 他

図表3:生産年齢人口の推移

出所:国立社会保障・人口問題研究所

では、本論として、今、先行者として外国人整備士を採用する場合と、周りの様子を見ながら後追いで検討する場合にどのような差が生まれるのか、経営視点で考察していきます。

1. 短期的視点 – 事業成長のコントロール

今後数年間、自社による事業成長のコントロールが可能に

人材採用が困難であるという現実的な制約条件を外し、仮に自社が希望するだけ整備士を採用し、戦力化できる状態を想像して頂きたいと思います。通常、整備士の確保は収益・事業の拡大に直結し、現在取りこぼしている需要に対応することで直接的に売上拡大を果たすことが可能となります。

長期的視点では、外国人も採用競争の激化が予測されますが、少なくとも現時点では外国人整備士の採用は奪い合いにはなっておりません。そのため、自社の人員計画を計画通りに実現できるメリットは非常に大きいと考えられます。

諸外国との経済格差は縮まりつつありますが、日本は住みやすさやソフトパワーの魅力から、依然として人材の吸引力を持っております。現時点では人材市場は買い手市場であり、受け入れ・育成のキャパシティの限界まで成長のアクセルを踏むことが可能となります。

2. 中期的視点 – 採用力と競争優位性

5~10年後、採用力に決定的な差が生まれる

外国人の採用に踏み切れない理由として、採用後の定着・育成のハードルが高い、あるいはその具体的なイメージが持てないという事業者が多いことが挙げられます。

当社のこれまでの支援経験に基づくと、①組織・既存従業員側の受け入れ体制の準備、②円滑なコミュニケーションの確保、③長期的な定着・育成の体系化、を中心に対応が求められ、不十分な状態で採用を進めるとトラブルが起きがちです。

これらを円滑に対応するためには、組織として相応の経験の蓄積が必要であり、決して一夜にして築けるものではありません。一度試みて失敗し、外国人の採用に慎重になる事業者も少なくありません。

現在の日本人整備士が退職年齢を迎える数年後には、外国人採用が主流となることが予見されます。その状況下において、今から知見を蓄積し、受け入れ体制を整備している事業者と、選択肢がなくなってから踏み切る事業者とでは、その時点での採用力に大きな差が生じることは明白です。

今後、人材採用力が企業競争力のより重要な要素となる可能性は極めて高く、経営判断として現時点で踏み出すか否かが、その差を徐々に広げていくことになります。

3. 長期的視点 – 未来の組織づくり

20年後、外国人社員が次世代を支える幹部に

人口減少への対策としての外国人労働者の受け入れは、国策としても推進されており、一定期間での帰国を前提とした制度から、長期的な在留や永住を企図するものへと移行しつつあります。

外国人整備士は現在のところ「元気のよい若者」というイメージが強く、日本語力の不足から能力が低いと錯覚してしまう可能性もありますが、それは大きな誤解です。発展著しい諸外国で、自動車に関する教育を受け、成長意欲の高い整備士候補が、日本人より潜在能力が低いとは考えづらいです。その潜在力や勤勉さにおいても、日本人整備士に劣る要素はなく、あるのは育った文化と母国語の違いだけになります。

日本人従業員と同じ期待値で、同じ成長機会を提供し、同じ評価基準で評価を行い、公平な処遇を実現することが、長期的な定着と活躍を促す前提となります。そのような本来の意味でのダイバーシティ経営を実現できる企業では、必然的に外国人幹部が誕生する可能性が高まり、20年後にはそれが決して珍しいことではなくなると想定されます。

そこまでの事業運営体制が構築されれば、人材の多様性を活かし、事業のグローバル展開の足掛かりとなる可能性も十分にあります。

外国人整備士の採用は、単なる人手不足の解消策ではありません。

当初の負荷は決して小さくありませんが、短期・中期・長期のいずれの視点でも大きなリターンを生む、企業の未来を創るための戦略的な一手です。

この記事の執筆者、日本貿易印刷株式会社 代表取締役社長 宮崎亮太郎

本記事の執筆者

宮崎 亮太郎

日本貿易印刷株式会社 代表取締役社長

マッキンゼー、PwCアドバイザリー(東京・ロンドン)等のコンサルティングファームを経て当社に参画。自身の海外勤務経験と経営コンサルタントとしての知見を活かし、社会課題の解決に繋がる人材サービスを設計・推進中。

尚、当社の人材サービスは人手不足解消を解消することだけを企図したものでは無く、”課題解決”を事業価値の根源と据える当社が、社会問題解決の一助となればと思い進めている事業であり、勇気を持って新たなチャレンジするお客様を全力でご支援する所存でおります。

蛇足ながら、私自身も現職に就く前に海外勤務を経験し、数百人の職場で日本人が一人のみ、文化・言語の壁がある難しい環境で仕事をしてきまして、日本で働く外国人の感じる大変さの一端は理解をしているつもりではおります。その時にあれば助かったであろうとの当事者目線と、深刻な経営課題を如何に解決すべきか、という経営目線を両面反映してサービス設計をしております。当社のサービス利用を通じて人材不足解消のみならず、組織の活性化に繋がることを切に願っております。

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